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【ニュース】神田外語大学にて「トロントの多様性と海外生活から見えたもの」について講義いたしました

先日、神田外語大学の菅森朝子先生の「社会と多様性I」にお招きいただき、トロントの多様性と海外で働くこと、暮らすことから見えるものについてをゲストスピーカーとして講義を行いました。80分の授業の中で集中して話を聞いてくださり、また最後の質疑応答では時間内いっぱいまで学生の皆さんの熱心な質問が続きました。

これから社会に羽ばたく将来ある若い皆さんに、トロントの多様性の裏側にあるもの、多様性を抱える社会で存在する最近の課題を考えていただき、藤が若い世代に伝えたいメッセージや、これまでの海外生活や海外で働くことについてお話ししました。

菅森先生の授業にお招き頂き、とても嬉しく思います。この講義を通じて、私自身も若いみなさんの言葉に励まされ、とても素晴らしい機会をいただいております。

菅森先生はじめ、学生の皆さん、ありがとうございました!

講義参加者の感想(一部抜粋)

「自分で未来を切り開く力を身に付けて幸せに生きてほしい」というメッセージが印象に残った。また、他の国、文化で生活することで、自分の価値観が広がり、その国の多様性を見ることで、自分の選択肢を広げるということは大きな強みである。私は東京に住んでおり、多くの外国人を街中で見かける。しかし、トロントには、東京とは比にならないほど、様々なバックグランドをもった外国人が暮らしているということを今日の講義で学ぶことが出来た。

今回の授業でなぜトロントが多文化社会を実現できているのかや、またそれに伴った問題について聞くことができ、日本で調べるだけではわからないこともたくさんあることに改めて気付かされた。今回の授業で特に印象的だったのは、失敗するのが普通という視点に立つ。人間は皆弱くて不完全なものであり、周りの助けが必要だと言える人になれることが重要だという言葉である。人それぞれ得意不得意があることは当然であり、苦手なことは周りに助けを求めてもいいんだと考えさせられる言葉だった。

実際に海外で生活したことのある言葉は力強く、刺さるものがありました。来月留学する身としてわくわくする気持ちとこの経験を無駄にしないようにしようと意気込む気持ちが強くなりました。今回のお話でマイノリティに対して批判の意見が言えないことが問題として挙げられていて、マイノリティが疎外されるよりはいいのかもしれないが、マジョリティがどこまでマイノリティを尊重するべきなのかを明確にするべきなのかもしれないと思った。

カトリックの学校に LGBTQ の旗を掲げなくて良いことが決定したニュースに先生たちが歓喜しているということについて、日本とカナダの多文化共生度の違いがはっきり現れているように感じました。日本ではレインボープライドのイベントがあったり若者を中心に性自認についての理解が深まっていますが、それはまだ関心のある人たちの間だけのように感じています。一方で今回紹介されたカトリックの学校では、LGBTQ を理解するより一段階先のどの程度まで LGBTQ を受け入れるべきかについて学校という組織でしっかりと問題に直面し向き合っていると感じました。私自身もこの多様性の時代でどの程度まで容認するのかという線引きについてとても気になっているので興味深い内容でした。お話しされていた「あなたの意見は尊重するが私は私の考えで生きる」という考えが今のところとても理にかなっており、平和な捉え方だと思いました。

同性婚に関して早期に権利を守り合法化したところやカナダは自分、相手の価値観を大事にするというモットーが日本とは完全に異なる考え方だと感じた。だが LGBTQ 尊重しすぎる故に弊害ができたり、移⺠難⺠の受け入れで元々カナダにいる人たちが生活できなくなるのは本末転倒だと感じたし、この状況はこれからの日本にも当てはまると感じた。

ビール会社の広告でダイバーシティが使われるということは、ダイバーシティへの市⺠の好感度が高いということの表れではないのかと思った。また、今まで多様性を尊重することは、お互いの価値観を認め合うだけではなく、どちらかが何かを諦める必要があると考えていた。しかし、質疑応答の際に自分とは合わない価値観を持つ場所がある場合は、価値観が合う場所に自分で行く方法があることを知った。日本では移⺠一人一人に対しての対策が多いと思うが、移⺠が暮らして、共存をしていくことを前提とすることで、人の距離感を選べることができてより多くの選択肢を作ることができるのではないかと考えた。

印象に残ったこと
 1)1 つの国に異なる言語が 2 つ存在していることが多様性に繋がっている
 2)いきすぎた LGBTQ •カトリックと LGBTQ
今日お話をきくなかで、互いに尊重して干渉しないことが、トロントの多様性なのだと感じた。異なるバックグラウンドをもつ人々の1つの共生の形なのだと考えたが、カナダは国として新しいのでこれからまたそれぞれのグループに別れることも推測できる。また私は従来 SDGs を推奨する事に疑問を感じているのだが、カトリックと LGBTQの件は、SDGs を推奨する上で私にとって新たな検討事項になった。考えることがたくさんあるが、藤さんがおっしゃっていたように行動することも若いうちに積極的に行
っていきたい。

多様性について色々考えてきたけど、実際に海外を経験してきた方のお話を聞くことができてとても有意義な時間になりました。日本人という一つの人種が大半を占めている国にしか住んだことがない私には新鮮と感じるお話が多くありました。日本がどんどんカナダのように多様性を取り入れていければいいなと思う一方で、日本特有の文化が失われないようにするにはどうすればいいのかなと新たな疑問が生まれました。

本日は興味深いお話をありがとうございました。私は高校の 3 年間をアメリカでホームステイをして過ごしました。1人で渡米して、まさに藤さんがおっしゃる通り、大抵のことはできるという自己信頼感
を持てるようになりました。他には、頑張りすぎずにある程度手を抜けるようになったり、たくさん褒められて自分の⻑所に気付けるようになりました。ディズニーピクサーの映画『私ときどきレッサーパンダ』の舞台がトロントなのですが、映画内での人種の多様性は誇張ではなかったんだなあと思いました。未来の地球では、人種ごとではなく、それぞれに合う価値観ごとに国に住むようになるかもしれないと想像しました。トロントの「嫌なことがあれば自分の行動を変える」という価値観が羨ましいです。嫌なことを嫌だと言って責められないのも、回避できる場所があるというのも良いなあと思いました。

日本国内で多様性が展開しつつある昨今、ダイバーシティを具現化した街に実際に住んでいる方から貴重なお話を伺うことができて嬉しかったです。多様化の影響の一つとして挙げられた私立の小学校の数が多い実態は、多様化に伴う教育や文化的価値観の個別化も表しているのではないかと考えました。トロント住⺠が多様性に帰属しているとはいえ、やはり個々のルーツや宗教的・文化的生活様式によってトロント内でも区別があるように感じます。そのためもし今後日本が多文化主義的な国家像を描くのであれば、それぞれの生活様式に合わせた教育施設やその他投資が必須になると思います。国家財力と歴史的な要因、そして移⺠受け入れのバランス意識が揃っている都市であったからこそ、トロントは多様性を実現することができたのだなと実感しました。

順不同 一部抜粋

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